意外と知らないジュエリーの鑑別書/鑑定書/品質保証書の違い

2021-03-17

ジュエリーは大切な人への贈り物や、何かの記念など特別な時に購入する人が多いでしょう。だからこそ、そのジュエリーは本物であるか、価値に見合った価格であるかを納得したうえで購入したいものです。そんな時にジュエリーに付属する鑑別書や鑑定書、品質保証書を見ればその宝石の価値がどのようなものかを確認をすることができます。

実は、このジュエリーに付属する鑑別書、鑑定書、品質保証書に違いがあるのをご存じでしょうか?この記事ではそれら3つの違いについてご紹介します。これからジュエリーを購入しようと思っている方は参考にしてみてください。

ジュエリーを証明する書類

では鑑別書、鑑定書、品質保証書にはどのような違いがあるのでしょうか。

まず、鑑別書や鑑定書は専門的な機関で専門家が発行するものです。宝石の鑑別機関はそのジュエリーが何の宝石か、人の目や特殊な機械を用いて行う鑑別や、ダイヤモンドのグレードを確認する鑑定を行う機関のことを指します。

有名な鑑別・鑑定機関を2つご紹介しましょう。

 

◆GIA(ジェモロジカル・インスティテュート・オブ・アメリカ)
1931年にカリフォルニア州サンティアゴで設立されたジュエリ-の鑑別・鑑定機関です。世界中に22の支部があり、ダイヤモンドの評価基準である「4C」はGIA USAが考案しました。
GIA USAが発行した鑑定書は世界中で通用するという特徴があります。有名なオークションにダイヤモンドを出品する場合にはGIA USAの鑑定書を付けることが義務付けられているほどです。大手ブランドで販売されているジュエリーにもGIA USAの鑑別書や鑑定書が付属してくることが多く、信用の厚い鑑別・鑑定機関といえるでしょう。

◆CGL(中央宝石研究所)
日本にある鑑別・鑑定機関で唯一世界中に知られていてる、国内最大規模の機関です。現在日本で発行されている鑑別書や鑑定書は6~7割はCGL(中央宝石研究所)が発行しているといわれています。

これらの宝石鑑別機関は直接宝石の販売を行うことはありません。そのため鑑別や鑑定結果は公正で中立的な報告書であるといえるのです。一方で品質保証書は、専門機関ではなく、ジュエリーを販売する店舗が発行することができます

では鑑別書、鑑定書、品質保証書を確認すればどのようなことがわかるのでしょうか。それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。

鑑別書

まずはじめに鑑別書についてご説明します。鑑別書とは、そのジュエリーの光学的性質、屈折率、宝石の比重などジュエリーを鑑別するための特殊な機材を使用して得た化学的なデータに基づいて天然、模造、合成、人造、などの起源や、カットや研磨以外の人的手段の履歴を記した報告書です

鑑定は台座から外さなければ行うことはできませんが、鑑別書は台座にセットされた状態でも鑑別して鑑別書を発行することができます。ジュエリーの鑑別書には必ず発行者の名称と所在地が記載されるのも特徴です。

また鑑別書はそのジュエリーが何のジュエリーかを示す書類なのであり、鑑別書を見てもそのグレードを確認することはできません。

鑑定書

つぎに鑑定書についてご紹介します。鑑定書は鑑別書と名前はよく似ていますが全く別の物です。

これはダイヤモンドのみに付属してくるもので、別名グレーディングレポートと呼ばれています。ダイヤモンドの品質を保証する根拠となる調査・測定結果を示したものだと考えると分かりやすいでしょう。

この鑑定書には世界基準が設けられており、信頼できる機関で鑑定を受け、発行された鑑定書であれば世界中でそのダイヤモンドの価値が認められるというのが特徴です。鑑定書は鑑別書と同じく専門機関のみでしか発行することができません。

ダイヤモンドを購入しようと考えている人は「4C」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。ダイヤモンドの評価はこの「4C」それぞれの尺度によって決まり、鑑定書で「4C」のグレードを確認することができます。「4C」とはカラット、カット、クラリティ、カラーの4つの頭文字をとったものです。

鑑定書を確認するときに肝となる「4C」について詳しくご紹介します。

◆カラット
「〇〇カラットのダイヤモンド」という言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。カラットは大きさと勘違いされがちですが、正しくはジュエリーの重さを指します。原石の大きさが1カラット未満のものが多く、そのためカットした状態で1カラット以上の大きさのものは非常に希少です。

◆カラー
カラーとはダイヤモンドの色を指します。無色透明のイメージが強いダイヤモンドですが、実際は色がついているものが多いのです。そのため、無色透明であればあるほどダイヤモンドのカラーは高く評価されます。
逆に黄色みが増せば増すほど価値は下がりますが、ある程度の黄色みを帯びたダイヤモンドは「ファンシーカラー」と呼ばれ、また別の基準でグレーディングされるのが特徴です。「ファンシーカラー」のダイヤモンドにはピンクの他にも黄色や緑、赤や青などがあります。例えば、ピンクダイヤモンドであればダイヤモンド鉱山から発見される数は全てのダイヤモンドのうち1%未満のみです。そのため、無色透明のダイヤモンドの200倍の価値があるといわれています。

◆カット
ダイヤモンドの輝きをより美しく引き出すためにはカットが非常に重要だと言われています。様々なカットの方法がありますが「4C」を記載した鑑定書はブリリアントカットを施したダイヤモンドでなければ発行されません
「4C」の他の要素がジュエリーそのものの価値であるのに対し、カットは技術者の腕にかかっているというのも特徴です。
カットの仕方によって下記の5つで評価されます。

  • Excellent/最上級品
  • VeryGood/理想的
  • Good/良好
  • Fair/やや劣る
  • Poor/劣る

カットに特に優れたダイヤモンドを3EX(トリプルエクセレント)と呼び、カットと研磨、そして対称性のそれぞれがExcellentの評価を受けたダイヤモンドです。
またH&C(ハート&キューピッド)というダイヤモンドも非常に人気があります。これはシンメトリーとプロポーションに秀でているダイヤモンドのみに現れる現象で、上から見るとキューピッドの矢が見え、下から見るとハートの模様が見えるのです。この現象はダイヤモンドが光を取り入れ、理想的に屈折させるようなカットをした場合にしか起こらず、そのロマンチックな模様から婚約指輪として非常に人気があります。

クラリティ
ダイヤモンドに限らず、ジュエリーは天然のものだからこそインクルージョン(内包物)があります。ダイヤモンドの中にあるインクルージョンの大きさや位置、性質に傷や欠けなどを評価してクラリティの鑑定が決まるのです。
ダイヤモンドにおいて輝きは命ともいえるでしょう。透明度が高ければ高いほどそのダイヤモンドの価値は高くなります。

品質保証書

品質保証書は先述したようにお店が独自で発行しているジュエリーの品質や価格を購入者に対して保証するものです。そのため品質保証書は鑑別書や鑑定書のように決められた基準はなく、販売したお店が独自に決めた項目でジュエリーの品質を保証するために発行しているものと考えると良いでしょう

ジュエリー購入の際に鑑別書/鑑定書/品質保証書を確かめるべき理由

ではなぜジュエリーを購入する際に鑑別書や鑑定書、品質保証書を確かめる必要があるのでしょうか。鑑別書や鑑定書、品質保証書を確かめる理由を2点ご紹介します。

偽物や低品質のものをだまされて購入しないため

残念ながら偽物を本物と偽ったり、低品質のものを高値で販売したりというお店は存在します。せっかく高いお金を出して恋人に贈った贈り物が実は偽物だったなんて悲しい思いはしたくないものでしょう。

鑑別書や鑑定書、品質保証書を確かめれば偽物や低品質なものをだまされて購入するリスクも減るので、高額なジュエリーを購入する場合は必ず確認が必要です。鑑別書や鑑定書であればどこの機関が発行したものであるか確認するとより安心してジュエリーを買うことができるでしょう。

売却する際の資料になるため

素人から見てジュエリーの売却査定価格を推測することは簡単なものではありません。ジュエリーの価値は専門家が確認し、場合によっては特別な機械にかけてそのグレードを判別する必要があるからです。

鑑別書や鑑定書、品質保証書があればそれらを元にネットで検索してから宝石の買い取り専門店に持ち込むことができるでしょう。何社か比較した上で、それらが適正価格であるか、鑑別書や鑑定書、品質保証書があれば判断する材料にすることができるのです。

手持ちのジュエリーの鑑別書/鑑定書/品質保証書がないときの対処法

では、手持ちのジュエリーを売却したいと思った時に手元に鑑別書や鑑定書、品質保証書がない場合はどのように対処したら良いのでしょうか。

鑑別書/鑑定書は専門の機関に依頼

ジュエリーの鑑別書は専門の機関に依頼することで発行してもらうことができます。先ほども述べましたが、鑑別書であれば、台座から外さなくても発行することが可能です。

料金は機関やジュエリーの大きさにもよりますが3,000円~8,000円弱ほどで鑑別書を発行してもらうことができます。指輪の場合、ダイヤモンドとアレキサンドライトなど複数のジュエリーがセットされていることもあるでしょう。そのようなジュエリーの鑑別書を発行する際は、料金がプラスされる可能性があるので注意が必要です。また、ヒスイやルビー、サファイアなどは料金がプラスされる可能性もあります。詳しい値段が知りたい方は中央宝石研究所(CGL)、アメリカのGIAなどの機関に問い合わせてみると良いでしょう。

ダイヤモンドの鑑定書が初めから付属してなかった場合でも、専門の機関に問い合わせれば発行することが可能です。ただし、ダイヤモンドを鑑定する場合はジュエリーを台座から外す必要があります。もし手元にあるダイヤモンドの鑑定をしたい場合には、ジュエリー専門のリフォーム店に持ち込むか、百貨店のリフォームコーナーでジュエリーを台座から外して持ち込む必要があるので注意しましょう。

ダイヤモンドの鑑定書は0.3カラットの場合5,000円~8,000円弱で発行してもらうことができます。カラット数によっても鑑定額は異なるため、こちらも詳しい値段が知りたい方は央宝石研究所(CGL)や、アメリカのGIAなどの専門機関に問い合わせるのがおすすめです。

購入したお店に再発行できないか確認・相談

購入したお店に再発行できないか確認、相談してみるのも良いでしょう。場合によっては再発行したり、専門の期間を紹介したりしてもらえるかもしれません。記念のジュエリーだからこそ、鑑別書や鑑定書、品質保証書を確認して品質を確認したいものですよね。

いきなり店舗に持ち込むのではなく、まずはブランドのHPを確認してみるのもおすすめです。ブランドによってはHP上でお問い合わせフォームがある場合もあるため、まずはそのようなものを用いて相談してみると良いでしょう。

ジュエリーを購入するならオールジュエリー

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ジュエリーを購入する際は鑑別書/鑑定書/品質保証書も忘れずに

ジュエリーは決して安い買い物ではないからこそ、品質にこだわりたいものです。高品質なものを買いたいと思った場合は鑑別書や鑑定書、品質保証書を必ず確認しましょう。この記事を読んで鑑別書、鑑定書、品質保証書の違いや見方を把握して、ぜひお気に入りのジュエリーを見つけてみてください。